透明人間。
「博士!ついに透明人間化が成功しました!」
「何だと?助手君、それは本当かね⁉」「確かに声は聞こえど姿が見えん!」
「しかし博士…どうして成功したかわからないんです…」
「助手君、それでは困るよ。何か思い当たることはないのかい?」
助手はワタクシ、ある日突然透明人間になったのです(注:博士はおりません)。
どうして気付いたかと言うと、ワタクシ、信号のない横断歩道を渡ろうとしていたのです。
車が詰まっており、先頭車両は横断歩道をまたぎ停止していて、続く車両は横断歩道の手前で停止していたので、その間を行くわけですが、横断歩道の手前で停止していた車両がぬる~っと進んでくるではありませんか。
あれ?見えてない?まぁこの時は死角(ピラーのところ)に入ってしまったのだろうと、そう気にも留めず(いや、内心焦りましたけど)、後方に回り事なきを得たのです。
しかし、次に駐車場の前に差し掛かった時に確信したのです。透明人間になっていると。
駐車場から出てくる1台の車、なかなかダンディーなおじ様であります。
ワタクシ、駐車場の出入り口に差し掛かっております。おじ様と目が合い、お互いを認識したはずでした。そう、おじ様、普通に出てくる。え?歩行者様とは言いませんが、え?いや、轢かれたくないから止まりますけど、え?
颯爽と左折して出ていくおじ様。目が合ったはず…、さっきの横断歩道のこともあるし、ワタクシ、透明人間になったのね!…んな訳あるかい。
んな訳ないですが、もし透明人間になったら、なんてことを考えてみた訳です。
学生の頃ならテスト用紙を盗みに学校に忍び込むとかですが(人間が小さい)、今だと、透明人間になってもしたいことが思い浮かばない。欠点ばかり考えてしまって面白くない。買い物も商品が宙ぶらりんでお金はどうやって支払えばいいのかとか、外食も注文はおろか席に案内してもらえない。
手に持ったものも透明になるとか都合の良い透明化じゃないと困る。
夢がないな~、何かないかな~と捻り出した結果、気になるお宅の草をこっそりむしるに至りました。あるんです。気になるお宅が。
急に知らない人が草むしりさせて下さい!って来たら怖いし、仮にどうぞってなっても知らない人が庭で草むしってたら気を遣うだろうし、透明人間になって早朝とかにこっそり草をむしりたい。そうすれば「小人さんが草をむしってくれたのかな」とな…る訳もなく、それも怖いですね。何かすみません。
え~何の話かというと交通安全シクヨロってことです。